私が石巻健育会病院の薬局長に着任して4年が経過しました。着任後まもなくから現在まで続くコロナ禍や医薬品の供給不足問題など、医療を取り巻く環境が大きく変化し、困難の連続となりました。しかしそんな状況でも、病院スタッフが同じ理念の元に同じ方向を目指して協働できている、当院の力強さを感じています。薬剤科の活動としては、薬局の中で行う調剤業務中心の業務だけではなく、服薬指導の拡充、新型コロナワクチン接種のサポートや治療に対しての情報提供など、チーム医療の一員として、薬局の外での業務へ注力して取り組んでまいりました。

現在の医療で求められる薬剤師の役割は大きく変化し、チーム医療の中の「アンサング ヒーロー（unsung hero）」＝「縁の下の力持ち」として、活動を行っています。そのチーム医療が活発となるにつれ、薬剤師にはいっそう高い専門知識が必要となってきています。感染制御、嚥下支援・栄養サポート、認知症ケアなど様々なチーム活動に向けて多忙な日常業務をこなしながら、勉強しスキルアップを図る苦労は並大抵なことではありません。

しかし、だからこそ「やりがいがある」とスタッフ全員が感じられるモチベーションの高い職場環境をつくることや、他職種の方から薬剤科スタッフの仕事ぶりを高く評価していただく事が、自身の一番の「やりがい」だと思い活動しています。今後もOurTeamの考えの元、医療連携への積極的な参画、医療安全対策の推進、人材の教育や確保、経営的な視点を持った提案等の活動を行いながら、顔の見える薬剤科から、存在感のある信頼される薬剤科の構築と理念実現の達成を目指し取り組んでまいります。