仕事のやりがい

Vol.0942023.02
「相談員として」
職種:
医療相談員
勤続年数:
2年

私の母は癌治療のため入退院を繰り返していました。入院する度に「放射線治療してすぐ帰ってくる」、「いつもと変わらぬ生活が送れる」ものと思っていました。しかし、病状が進行し寝ている時間が増えていく母をみてはじめてこれから母のために何ができるか考えました。そうは言ってもどうしてよいのか見当もつかず、主治医から「連携室の相談員と今後について話してみてはどうか」と紹介され自宅での療養を検討し準備を手伝っていただいたのが10年ほど前のことです。

震災後で働くということに不安を感じていた時期でもあり、どうせ働くならば誰かの役に立っていることを実感できる仕事はできないかと考えました。そして母や私のためにいろいろと話を聞いてくださった相談員さんのようになりたいと思うようになり、昨年医療相談員としてお仕事をさせて頂けるようになりました。

コロナ禍で制限されている医療従事者は大変だとなんとなく思っていましたが、それ以上に患者さん、ご家族が制限と多くの不安を抱えていらっしゃることを知りました。そして病院で働く方々が使命感を持って真摯にその患者さん、ご家族と向き合っている様子を日々目の当たりにしながらこの時期にこの病院でお仕事させていただいている事に感謝しています。

私が患者さん、ご家族のお手伝いできることはほんのわずかではありますが、お話を伺いながら様々なスペシャリストへつなぐことで退院後「すっかり元気なったよ」と笑顔でお会いできた時は何事にも代えがたいものがあります。誰かの役に立っていると実感できるというよりもたくさんの方々に助けていただいていることを実感する毎日です。