仕事のやりがい

Vol.0842022.4
「職場復帰~ラジオを通してリハビリを伝えたい~」
職種:
理学療法士
勤続年数:
3年

私は石巻健育会病院の回復期病棟で働いて4年目になります。最近ある患者さんから「職場に復帰してリハビリのことをラジオで伝えたい」との希望が聞かれました。その患者さんは脳出血を呈していましたが、目立った運動麻痺などは認められませんでした。しかし、長期臥床による廃用症候群から筋力・耐久力の低下やADL能力の低下が著名でした。また、入院前から呈していた右変形性股関節症の影響によって右股関節痛が強く、歩行困難となっていました。

そんな状態でも「家に帰ること」「職場に復帰すること」といつも前向きにリハビリに取り組まれていました。リハビリ中も「無事に治ったらラジオで話すんだ」と仰っていました。職場復帰するには歩行以外にも、約20段の階段昇降の獲得が必要でした。リハビリをしていくうちに、基本動作・身辺動作がご自身でできるようになり、階段昇降や歩行も獲得したことから、希望通りご自宅への退院・職場復帰となりました。

退院後、ラジオだけでなく新聞のコラムで当院のリハビリを紹介してくださいました。健育会病院のスローガンとして「諦めない」リハビリテーション、オーダーメイドリハビリを提供できたと思います。

セラピストとして、身体機能の向上を図るということはとても大切なことだと考えています。しかし、残念ながら著明な改善に至らない患者さんもおられます。今回の事例を通し患者さんが持つ叶えたい目標に向けスタッフ、ご家族との連携を密に取り目標達成を目指すことも大事だと感じました。今後もこの経験活かし業務に取り組んでいきたいと思います。