仕事のやりがい

Vol.0592019.12
「利用者さんの実生活に触れるリハビリ」
職種:
理学療法士
勤続年数:
2年

私は現在、石巻健育会病院リハビリテーション部の通所リハビリテーション部門に所属する理学療法士です。1年間、回復期リハビリテーション病棟でのリハビリを経験し、今年度から通所リハビリテーション部門に所属しています。所属が変わった際には、(通所リハビリではどんなことを行っていけばいいのだろう)と不安のほうが大きかったのですが、現在では通所リハビリテーションならではの『仕事のやりがい』を見出しながら仕事を行っています。

私が通所リハビリテーションで『仕事のやりがい』を感じた所として、外出訓練があります。私が外出訓練に同行させてもらった方は、統合失調症を発症されており、家庭内暴力も行っていたと事前情報がある方でした。通所リハビリに来られている時はもちろん暴力的な言動は見られませんし、どちらかと言えばあまり活動的な方ではありませんでした。外出訓練に同行する前は、家に帰ったら性格が豹変するのか、家族関係はどうなんだろうか。などと想像していましたが、実際にご自宅へ訪問してみると、ご自宅は綺麗に使われていましたし、同居のお母さんとも明るく会話をされていたりと、自分が抱いていたイメージとは大分違いました。

もちろん、1回の訪問だけでは判断しかねる部分もあるので、何回か訪問させてもらっているうちに、ご本人が行えると思っている以上に色んな事が行えることに気づきました。それは、身体能力面だけではなく、人との関わり方など、精神面も含んだものでした。それを伝えていくと、利用者さんも「(こんな事も)やっていいんだ」と気づいて、積極的に活動してくれるようになりました。これは、通所リハビリに来てもらっていただけでは気づかなかった事です。

入院中のリハビリももちろん必要ですが、実際にご自宅を見て、そこで現在生活している方に必要なリハビリを提供する。それが出来るのが通所リハビリテーションの魅力であり、私が感じている『仕事のやりがい』です。