仕事のやりがい

Vol.0472018.11
「リハビリ職のやりがい」
職種:
理学療法士
勤続年数:
1年

私は理学療法士として今年度入職致しました。一般障害者・療養病棟・外来リハビリテーションを担当しています。そこでは主に長期療養が必要な患者さんや進行性の病気、難病を患った患者さんのリハビリテーションを行っています。

入職し、仕事にも慣れてきた頃、私はとある末期がんの患者さんを担当させていただきました。入院当初から「家に帰りたい、歩きたい」と日々話していましたが、余命が迫っていることや身体機能の低下から退院の目途が立っておりませんでした。実際にリハビリ当初は起き上がることも難しく、思うように進まないことが多くありました。

しかし、その中で患者さんと積極的に会話をし、家に帰ってしたいことなど具体的に目標を決め共有することで、すぐに結果が出ずとも、互いにあきらめることなくリハビリが続けられたと思っています。そしてゆっくりではありますが、できる動作が増えていき、歩行器を使って歩くことができるようになりました。その後病気の進行により車椅子となりましたが、様々な方の協力を得て自宅退院が決定しました。その時「歩いては帰れなかったけど、退院できてうれしい。本当にありがとうね。」と言われ、達成感とやりがいを見つけることができました。

リハビリと聞くと全員が歩けるようになって退院すると大半の方がイメージされると思いますが、残念ながらそうでない方もいることが事実です。私自身も理学療法士を志した当初はそうでした。リハビリテーションで「身体機能を回復し動作を獲得する」ということも、もちろん重要です。

しかし本質は患者さんの声を聴き、理想と現実を見極めながら「その方らしい生き方」ができるようサポートすることではないかと気づきました。私ができることはまだまだ少ないですが、また「ありがとう」と言っていただけるよう、これからも自己研鑽に励んで参ります。