仕事のやりがい

Vol.1072024.04
「希望や思いをその先に」
職種:
理学療法士
勤続年数:
11年1か月

私は入職して11年目となります。回復期病棟、一般・療養病棟を経験し、現在は地域包括ケア病棟に入院されている患者さんのリハビリを担当しています。地域包括ケア病棟では、回復期病棟と比べ、患者さんの入院日数が短く、リハビリを提供できる時間も短いため、未だに難しさや大変さを感じながら日々の業務に取り組んでいます。

経験年数が上がるにつれて、自分自身の役割も変化し、リハビリ以外にも様々な業務を行っていますが、やりがいを一番感じるのはやはり患者さんとのリハビリの時間です。セラピストの多くがそうだと思います。患者さんと一緒に目標を立て、その目標を一緒にクリアできた時は今でも入職当初と同じように喜びを感じます。

その一方で、患者さん全員が目標を達成できるわけではなく、思ったような結果にならないこともあります。そのような場合は、患者さんの希望や思いを「その先へ繋げる」ことを意識しています。住み慣れた地域でいかに自分らしく生活するかが重要ですが、退院後の患者さんの生活を考え、支援してくださるのがケアマネージャーさんです。患者さんの生活のキーマンになる方と思っています。退院後の生活に私は関わることができません。そのため、ケアマネージャーさんにリハビリの状況に加え、患者さんの「これができるようになりたい、こういう生活をしたい」といった希望や思いを丁寧に伝え、託しています。

そんな中、嬉しい出来事がありました。以前担当していた患者さんのケアマネージャーさんと、別の患者さんの担当者会議でお会いした時に、「〇〇さん元気に生活していますよ。今でもリハビリを頑張っていて〇〇ができるようになりました。〇〇さんの希望を詳しく説明していただいたおかげで〇〇さんに合ったプランを提供することができました。ありがとうございました。」といったお言葉をいただきました。その時、繋げようとしたものがしっかりと繋がっていることを認識でき、地域包括ケア病棟で働く者として、仕事のやりがいを再認した瞬間でした。

入院中にできなかったことでも、その先に繋ぐことで患者さんの生活をより良いものにできる可能性は十分にあると思います。地域でその方を支えることができるように日々のリハビリに加えケアマネージャーさんや施設の方などとの連携を意識しながら今後も業務に取り組みたいと思います。